サブスクリプション
『Immersive California Collective 〜イマーシブなカリフォルニアの断片集〜』 vol.007 「ようこそ “ソファー・サウンズ” へ」 Takafumi Iimura
前編「“地下”で始まった抜き打ち極上ライブ」はこちら
コロナ禍に入る前の年、僕は 『ソファー・サウンズ』というコンサート企画会社のメーリング・リストに登録していた。
彼らは一般的な概念とはまったく異なるユニークな趣向でコンサートを企画しており、事前に知らされるコンサート情報は日時に加え会場の雰囲気を表現した2つ3つのキーワードのみ。
例えば “まったりとしたカフェのような”、“夢心地的な雰囲気の”、“ヘルス&ウェルネスに関連した”、“ビューティフルでアウトドア的な” といった抽象的で想像力を刺激するようなヒントのみが与えられる。
こうしたキーワードがあなたの琴線に触れるかどうかがチケット購入の決め手となる。
コンサートは会場の地区名だけが公開され(例:ロサンゼルス市内)その時点で住所は一切開示されない。
そしてコンサート開始時間の36時間前、まだかまだかと待ち詫びているチケット購入者の元へEメールが届けられ、ついにそこで会場の住所と開始時間が明かされるというからくりだ。
このようにソファー・サウンズは極めて特異なシークレット・ライブを世界中で行っており、文字通り前日ギリギリまで場所とアーティスト情報は伏せられたままだ。
過去の会場には、民家の裏庭、空き倉庫、ホテルの屋上、歴史的建造物、洞窟、はたまたお寺や墓地、教会など多岐に渡っており、「ソファー・サウンズ・ベルリン」に至ってはかつて・・・
続きは本編にて!


