Immersive California Collective −イマーシブなカリフォルニアの断片集−「エステートセールで見つけた自分」最終話 Takafumi Iimura

6月6日よりスタートし、日を追うごとに虜になる読者が増えている
飯村学史(いいむら たかふみ)のコラム。
今回、本シリーズ3回目となる最終話をお届けします。

前回までのあらすじ

アメリカでエステートセール(故人の自宅を開放し、家財道具一式を販売する遺品整理セール)を訪問してお宝探しに興じる筆者。
その家で1660年製ヴァイオリン・ニコラウスにほろ苦い別れを告げられ、故人の部屋で期待していたギター達に会う筈が本命のマーティン000-18は既にその家から姿を消していた。
しかし、その部屋で待ち伏せていたのは2本指でギターを弾く口ひげの男。筆者の関心は、棚の最上段から放たれるその男のオーラに集まった・・・

“2本指で指板を押さえる口ひげの男”
僕の知る限り、歴史上そんな男は一人しかいないはず。そしていま見てきた故人の趣味嗜好から、たぶんそれは僕が崇拝しているあの人に間違いない。
ガラス板に描かれた今にも割れそうなその肖像画を、注意深く棚から下ろし裏面を確認してみた。

続きは本編にて!

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続き: 3,680 文字

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