『Immersive California Collective 〜イマーシブなカリフォルニアの断片集〜』 vol.009 「デヴィット・リンチの遺品オークションに導かれた“夢の入口” Vol.1」 Takafumi Iimura

今年1月16日、映画監督デヴィット・リンチがこの世を去ったという悲報が届いた。
彼はTVシリーズ「ツインピークス」に代表される米国の映画監督であり、ビジュアル・アーティスト、ミュージシャン、そして彼の実験的映画では本人が俳優を務め、さらに超現実主義者でもある鬼才ぶりを遺憾無く発揮した20世紀を代表するクリエーターだった。
彼は他界する寸前までロサンゼルスで仕事を続けており、亡くなった当日ツイッターにポストした最後の言葉が「私は幸福に包まれている。そして永遠にリタイヤする事はないだろう。」
そう残してこの世を去った。享年78歳だった。

そんな彼の死から約半年後、6月19日にエステート・オークション(故人の遺品を扱うオークション)がロサンゼルスにあるJulien’s Auctionsで幕を開けた。
海外における著名人のオークションは、ファンへ向けた感謝の気持ちと財産譲渡を目的として一般的に行われている。今回故人が他界して開かれた初のオークションは、リンチがそう望んでいたのか大々的な宣伝は一切なく、ウェブサイトで静かに告知されただけだった。
しかし熱狂的ファンによって瞬く間に拡散され、映画のワンシーンで使われたアイテムから、私物であった工房の工具類、彼が愛用したエスプレッソ・メーカーに至るまで、総数450点が次々と落札されていった。・・・

続きは本編にて!

『Immersive California Collective』
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